季粋の宿 紋屋
 
季粋の宿 紋屋

女将のこだわり・心遣いが感じられる、モダンな和風宿。

2013年9月6日 宿屋の女将のメルマガ 第328号

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     ■       「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」
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■  ■ ■■■■ ■  1999年 日本初・旅館の女将によるメルマガ配信
  ■   ■     開始。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族
 ■  ■■■■■   とのかかわり等など。
■ ■ ■   ■   きもちはいつまでも新米であり続けたいと願う、
  ■ ■■■■■   宿の女将のメルマガです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2013.9.6発行 第328号
                           
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◆ 夏休みの風景 ◆


今年の夏は、全国的には今までに経験のない大雨とか地滑り、がけ崩れなど

いろいろ、災害に見舞われた地域も多いようです。

心よりお見舞い申しあげます。



南房総だけはなぜか大変天気がよく、

雨が少なく樹木が枯れてしまいそうで困るくらい良い天気でした。

そのせいで、最初は空室だらけでしたが、おかげさまで最後までまずまず

多くのお客様にお越しいただけました。ありがとうございます。


そうした中、ご夫婦様だけでいらしていた方にお子様が生まれて、

そのお子さまがだんだん大きくなる。

その成長ぶりを見守らせていただく数年間、ずっとお子様のほうで、

紋屋を我が家のように思ってくださるご家族様が結構多くいらっしゃいます。



毎年、恒例の家族旅行に紋屋をお子様が選んでくださるご家族が多いのです。

大変ありがたいことです。

   「もう、紋屋予約したの?」とお子様のほうで

    親御さんにせかすそうです。

   「いつまで子供たちと旅行できるかな?」と親御さんも

    内心心配しながら、今年の夏をお過ごしになる。

そして、「もう子供たちが来なくなったら、夫婦で伺います」と

今年のお父様はおっしゃって下さいました。


もちろん夏休みは、海水浴を兼ねていらっしゃるお客様が多いのですが、

特別素晴らしい海岸に恵まれているからではなく、紋屋の眺望や、

料理や雰囲気や、従業員たちが好きだからお越しくださっているのです。

ありがたいことですね。



どのご家庭のお子様も、もう勝手知ったる我が家という感じでお帰りになる。

「ただいまー!」なんて言いながら。うれしいですね。

   今年は、昨年までいらしていたご家族で

   いらっしゃらない方々もありましたが、

   戻ってきてくださったご家族もありました。


4年ぶりにいらしたご家族様のお父さまは、少し髪が白くなり、

お嬢様ははにかみながらご挨拶するお年になっていました。

お子様の中学や高校の受験でしばらくお越しにならないこともあります。



   私が再婚して紋屋で働くようになってすぐ、

   紋屋にいらっしゃるようになったあるお客様は、

   今年古稀の祝いを紋屋でお迎えになりました。

   いつもおひとりでいらしていたそのお客さまは、

   いつしか、お嬢様と暮らしていることがわかり、

   そのお嬢様のお子様と時々お越しになるようになりました。

   一番下のお孫さんは今年中学生になられましたが、

   最初にそのお客様がいらっしゃった頃は、

   まだ生まれてなかったそうです。それには驚きました。

   一番上のお孫さんは昨年ご結婚なさり、

   今年は赤ちゃんを連れてのお越しです。

   家族ぐるみでまるで親戚のようだとそんな気持ちもしてくる。

   紋屋はそういう宿なのです。



今年の新しい紋屋スタイルのお客様は、切迫流産で安静が必要な奥様や、

子育てストレスに悩む奥様を楽にさせてあげたいという

奥様思いのお父様が、おひとりでお子様を連れてお越しになるというもの。

最近そのようなお客さまが二組お越しになりました。


お一組は、とても楽しそうにお父様がなさっていました。

遠い福島からいらしたのです。

そのお客様が朝食も食べずにお帰りになるとおっしゃった時は、

何かあったのかと心配しました。

結局、道中が長いからということだったそうです。

普通は、そのプランではおひとりではお受けしませんが、

そのような事情ならおひとりとお子様でもOK。

紋屋なら、荷物も少なくて済みますし、便利です。

離乳食の心配もいりませんし、おむつもこちらで処理しています。



   紋屋がお子様連れへのおもてなしを始めてから、

   特に顕著にそのような家族ぐるみのようなお付き合いが

   増えてきたように思います。


毎年お墓参りにお越しになるお客様は、

親御様の介護がだんだん必要となって、

その家族での話し合いにお越しになりました。

いつもは豪勢に別注文料理を頼まれますが、

今日はそんな気分にもなれないとひっそりとなさっています。

少しでもお元気になればと、こちらで接待のお料理をご用意しました。



小さなお子様連れのお客さまが、

目を見張るように成長し大きくなるとともに、ご年配のお客様は、

親御様の介護が必要になったり、ご自分がご病気になったりします。



宿屋ではあっても、お客さまひとりおひとりと心をつないでいると、

その時の流れも重いものとなります。


   お迎えする私や社長、従業員たちも段々年を取ります。

   毎年、足腰やひじなど負担が重くなって

   しばらく休養が必要といわれる従業員も出ます。

   お客様側と私ども双方で体調の心配をしながら、

   時々元気ですか?メールなどかわす。

   忙しいさなか、お客様側から頂くと、

   本当にありがたいことと頭が下がります。



私がとりあえずまだ元気なうちは、

紋屋のカラーが変わらないでいてくれたらいいな。


温かい宿屋でありたい。



これからも素敵な出会いに恵まれますように。



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 著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
   発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
   発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆


人は皆、年をとってくるといろいろ言い間違いが出て来る。

この間も、家内はユーミンの事を「ムーミン」と口走っていた。

しかし上には上がいるもので、母は自分のことを「生き字引」だと

自慢したかったのだろうが、うっかり「生き地獄」と言いかけたのを、

私は聞き逃さなかった(笑)

                             (by aruji)