季粋の宿 紋屋
 
季粋の宿 紋屋

女将のこだわり・心遣いが感じられる、モダンな和風宿。

2013年7月28日 宿屋の女将のメルマガ 第327号

クリックで写真拡大
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
     ■
     ■       「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」
■■■■■■■■■■  
■  ■ ■■■■ ■  1999年 日本初・旅館の女将によるメルマガ配信
  ■   ■     開始。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族
 ■  ■■■■■   とのかかわり等など。
■ ■ ■   ■   きもちはいつまでも新米であり続けたいと願う、
  ■ ■■■■■   宿の女将のメルマガです。
  ■ ■   ■   
  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2013.7.28発行 第327号
                           
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


◆ 個人情報どこまで ◆


旅館では、

お部屋のドアの近くにお客様名が記された紙(=ゲストカード)が

よく貼ってあることがあります。


ホテルに比べると真四角な建物は少なく、大概、建て増しなどを繰り返して

複雑な作りの家が多いため、名前が貼ってあるほうがわかりやすいからです。


しかし、最近はホテルなどでは名前が貼っておらず、

個人情報を伏せるのが当然の世の中ではあります。

旅館でも名前を貼らないところも出てきています。


紋屋でも、今はとりあえずお名前を貼っているのですが、

    「いまどき名前が貼ってあるなんて」

    とおっしゃるお客様も時々あるようになってきました。

そうおっしゃらなくても、気が付くとゲストカードが外してあったり、

カードが半分に折ってあったり。


世間様に知られたくないのかなと思うこともありますが、

時代なのでしょうね。



名前がよほど変わっていなければ、

その方だと誰もわからないのでは?と思うのですが、

少数でもそのようなことが発生し始めているのであれば、

紋屋でも名前を貼るのをやめてもいいのかなと考えます。

紙が無駄になりませんし、書く手間も省けます。



病院でも患者を番号で呼んだ事にに激怒され、

騒動となった地方議員もいましたね。

私が通院している病院でも、番号制を導入しているところもあります。

しかし見ていると、番号では気が付かない高齢者の方もいらっしゃいます。

そういう時は、やはり番号では難しいなと感じます。


逆に薬局などで名前を呼ぶとき、

名前の読み方が間違っている場合もあります。

薬を渡す相手を間違われても困りますので、

それを考えると、番号で呼ぶのもいいかもしれません。



書道の教室でも、

仲間の住所や電話も最近個人的に聞かなければわからないようになり、

不便を覚えることもありますが、逆に、通信販売などで物を買うとき、

生年月日まで聞かれるといやな気持がします。



   いったいどちらがいいのでしょう?



もうだいぶ前の話ですが、N総業という団体さんが見えたとき、

たまたま同じN様だったお客様に迷惑がかかったことがありました。


N総業のみなさんは、

たくさんのアルコール類を飲まれて酔っていらっしゃって、

仲間同士でけんかとなり大騒ぎ。

その時のドライバーさんや添乗さんも一晩中大変な思いをされました。

その一部の方々が喧嘩から逃れようと、

たまたま同じ名前だったお客様の部屋に入り込んでしまったのでした。

そういうことはめったにないことですが、

きっと名前が書いてなければそのようなトラブルは発生しないでしょう。



以前は名前だけでなく、

浴衣やアメニティーなどの用意の関係でご人数も書いてあったのですが、

それもお客様から一人旅だとわかってしまうのは危険だと指摘があって

廃止しました。

そういう点からして、ゲストカードというものは、

なかなかもってさまざまな意味があるのです。



お部屋の入口にお名前を貼り出さなくとも、

そうでなくても紋屋は迷路のような建物なので、

きっとお部屋を探せなくなる方も出てくるような気がします。


ただし、あくまで目立つ目印があれば、

名前でなければならない理由はなく、

今後はその目立つ目印や覚えやすいようにすることに、

頭を悩ませそうです。


そもそも迷うのは、慣れない建物で方向感覚を失うからで、

名前が書いてあることで迷わなくなるわけはありません。

でも、名前をみつけたらやっぱりほっとしますね。




最近は、私がお出しするお礼状でも、ご自宅の家族状況によって、

遠慮したいという申し出があるようになってきました。

親御様と同居するようになったので、

礼状が届くとやっかまれるというお話でした。


今までは墨書きしていましたし、

けっこうお返事もいただけて嬉しかったのですが、残念です。


でも、確かにわたしが客側の時は、

やはり顧客カードに礼状の可・不可が書いてあると、

不可にすることが多いです。

ストレス解消の買い物に対して、

主人からとやかくを言われたくないという心理が働きます。

しかし、気の利いた嬉しい礼状が届くと、また足が向く。

人間というものは難しい生き物です。




個人情報の取り扱いは、

たしかにさまざまな問題を提起していると思います。

ただし、あまりにも過剰になりすぎず、

神経質にもなりすぎない程度のなかで、

「名前」をとても大切に扱っていきたいです。


名前が全部番号になってしまったら、やっぱり味気ない。

お互いに名前や顔、そのほかのことも覚えるから、

親しみがわいてくるものだと思います。


人間はものではなく、囚人のように管理されるものでもありません。

住所やカード番号、電話番号、生年月日は別として、

お名前だけは違った観点でとらえていただけるといいなと思います。



考えもしない犯罪が発生するから、神経質にもなる。

恐ろしい世の中でもあります。


平和な世の中でありたいですね。




---------------------------------------------------------------------


■このメルマガを書いている おかみ・高尾葉子に、
 応援メッセージをいただけると、とても本人の励みになります。

 下記アドレスより直接届きますので、宜しければお願い致します(aruji)

           okami@monya.co.jp



 ─[NEWS]────────────────────────────
|      ◆ メルマガ「南房総かわら版」配信中! ◆     |
|                                |
|    南┃房┃総┃   *宿屋や旅行社の賢い利用法など、   |
|    ━┛━┛━┛    お得な旅行情報のご提供       |
|   か┃わ┃ら┃版┃  *南房総の季節の歳時情報のご案内   |
|   ━┛━┛━┛━┛  ご登録は、http://www.monya.co.jp から |
 ────────────────────────────[NEWS]─


≪次回予定≫
次号は、2013年8月11日に届けする予定です
                 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
e-mailエッセー「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」・隔週日曜発行
 著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
   発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
   発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
  295-0102 千葉県南房総市白浜町白浜232
   TEL 0470-38-3151 FAX 0470-38-3153 
HomePage http://www.monya.co.jp
本メールマガジンに掲載された記事を許可なく転載することを禁じます。
Copyright (c) 1999-2013, Monya Ryokan. All rights reserved.

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆素顔の女将◆


『夫源病』という名の症状があるという。


  「夫の何気ない言動や存在そのものが妻にとって大きなストレスとなり、

   体調不良の原因になる可能性がある」とか。


どうも最近、家内にはその症状があるようで、亭主に起因するようだ。

          反 省....   

今日は、「素顔の女将」ならぬ「素直なaruji」(^^;)


                             (by aruji)