季粋の宿 紋屋
 
季粋の宿 紋屋

女将のこだわり・心遣いが感じられる、モダンな和風宿。

2012年3月24日 宿屋の女将のメルマガ 第307号

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     ■        「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」
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■  ■ ■■■■ ■   1999年 日本初・旅館の女将によるメルマガ配信
  ■   ■      開始。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族
 ■  ■■■■■    とのかかわり等など。
■ ■ ■   ■    きもちはいつまでも新米であり続けたいと願う、
  ■ ■■■■■    宿の女将のメルマガです。
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  ■ ■■■■■    http://www.monya.co.jp 2012.3.25発行 第307号
                           
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◆ はじめての講演会 ◆


2月のはじめ頃だったか、

ある旅行エージェントさんから、講演依頼を頂きました。



紋屋の社長なら、ある程度大勢の前で話をするのも慣れています。

私は、人前で講演するなど到底出来るはずがありません。


     「無理です。」


と申し上げたのですが、そこをなんとかと頼まれてしまいました。



もしかしたら講演を機会に、自分の中で芽生えるものが出来るかもしれない。

経験が無いからこそやってみる価値があるのでは?と

心のどこかで動くものはありましたが、やっぱり自信はありません。


でもまだ時間はたっぷりあるしと、そのときは思いました。



     しかし、時間はあっという間に過ぎていきます。



気がついたら、講演日がすぐそこに迫っていました。

もちろん自分なりに講演の骨子は考え、

だいたいのストーリーは組立ててみました。


     問題は、話し方です。


どうしても、声のトーンが一辺倒になりがち。

何度やってみても、聞く側が眠くなりそうです。



社長に相談すると、


     「まずは、話の内容なんじゃない?私を相手に話してみて」

と言われやってみました。


やっぱり、おもしろくありません。


講演の参考になるかもという本も貸してもらいましたが、

いまいち講演の参考にはなりませんでした。



     「何を話すかをもう一度考えてみたら?

      メルマガを読み返してみたら?」


私がメルマガを出すようになったのが、1999年の10月。

そこからお話するのによさそうなものをピックアップしようと、

読み始めました。

膨大な量ですが、その中でも良く書けたものは自分でも分かります。

自分が書いたものでも、久し振りに読む文章は非常に新鮮。



     こんなこともあったなぁ、と感慨にふけります。



また自分で言うのもおこがましいのですが、良いことを書いています。

そうだったなぁ。

数々のエピソードの中から、

お話するのによそうなものをいくつかピックアップしてみました。



そして、実際に声に出して話してみます。

やっぱり、話し方が難しい。

講演がお仕事の方は、よくよく研究していらっしゃるのでしょうね。

とにかく単調にならないようにするには、どうしたら良いのか。



社長からは、

     「間を置く。声のトーンを変える」と、

アドバイスを貰いましたが、

本番もやっぱり思うようには出来なかったように感じます。



お越しになる方は、商工会議所のサービス部会の方々。

業種はさまざまですが、経営者のかたがたばかり。

私などが皆様に参考になるようなお話など出来るでしょうか?



いよいよ日にちが近づいて、後がなくなってきました。



社長と毎晩遅くまで、エピソード選び。

実際に声を出しての練習。

話す内容もやっと決まりました。


毎晩遅くまでの話し合いで、すっかり寝不足。

体調が悪くなりそうでした。


本番の日、少し頭痛がする中、早めの起床。

想像よりは緊張してないかなと思いましたが、

血圧を計ったら150もありました。



     やっぱり緊張している!



あとは、もうやるしかない。

話す前は何度もエピソードネタのメルマガに目を通し、

トイレに何度も足を運び、とうとうその時がやってきました。


意外と声が上ずったり、心臓が飛び出したりはしませんでしたが、

思い通りには話せませんでした。


     話し方は40パーセントの出来。

     内容は55パーセントの出来。

     というのが私自身での採点。


けっしてうまくなかったけど、初めての割には落ち着いて話せました。


きっと商工会の部長様が気を使って、

ある程度は質問を用意してくださっていたように思います。


ただ、それ以外にも御質問を頂き、

講演30分、質疑応答15分、雑談10分という時間配分で、

なんとか無事に終了しました。



お帰りのまえに、御入浴の方もあり、入らない方は売店でお買い物。

     そのときに、おひとりおひとり、名刺を持って、

     感想を伝えに来てくださる方があり、

     本当にありがたく思いました。


そして、全員で記念写真。


今回は、私がずいぶんと心配したために、一部の方はお電話を下さり、

またお二方は、事前に泊まりに来てくださり、励まして下さいました。


      有り難いやら、情けないやら。



最初に、私のメルマガの読者である旅行会社の方が、

皆様に私のことを奨めてくださったのだそうです。

私のほかにも二人、候補があったそうですが、会議で私になったそうです。



     部長さまは、「お人柄ですよ」とおしゃって下さいました。



経営者の方々を相手に、私ごときが偉そうに講演だなんて...




でも、私の話がどうのというより、部長さまは、

「どんな話をしても、受け取る側の問題なんですよ。心配することはない」

とまでおっしゃってくださいました。


貴重なお時間をさいていただいて、

私にとっては忘れられない出来事となったのです。



旅館に嫁がなければ、また、メルマガを書かなければ、

こんな機会も無かったでしょう。

さまざまな経験を積むことは、人生を豊にすると私は思います。



そして、お越し頂いた方には申し上げましたが、

初心を保つことはとても難しいことで、

最近は、お客さまを以前のようにはお迎えできていなかったのです。



久し振りに、以前のメルマガを読み返し、新鮮な気持ちになれたのです。

このような機会を与えてくださった旅行エージェントのUさまに、

お越し頂いた皆様方に、心から感謝致します。



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≪次回予定≫

次号は、2012年3月25日にお届けする予定です
                 
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e-mailエッセー「続・新米女将のひとり言/明日へのあゆみ」(隔週日曜発行)
 著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
   発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
   発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆

事務所にやって来た生後6ヶ月の孫が、
机の上にある計算機を取り上げて口に持っていこうとする。


       「なめちゃダメ。これは計算するの。

        ほら、すごい数字になったでしょ?」


と、家内が孫に話しかけるが、“計算”も“数字”も判んないと思うよ(^o^)

                            (by aruji)