季粋の宿 紋屋
 
季粋の宿 紋屋

女将のこだわり・心遣いが感じられる、モダンな和風宿。

2014年10月16日 宿屋の女将のメルマガ 第346号

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     ■       「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」
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■  ■ ■■■■ ■  1999年 日本初・旅館の女将によるメルマガ配信
  ■   ■     開始。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族
 ■  ■■■■■   とのかかわり等など。
■ ■ ■   ■   きもちはいつまでも新米であり続けたいと願う、
  ■ ■■■■■   宿の女将のメルマガです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2014.10.16発行 第346号
                           
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◆天災は忘れなくてもやってくる◆


台風18号が通り過ぎ、そして、また19号がやって来ました。


     皆様のご家庭や職場は被害ありませんか。

     テレビなどでこの地方のことが放映されませんが、

     紋屋旅館は、大きな被害を受けました。

     12年前にも台風でやはり大きい被害を受けたのですが、

     今回はそれを上回る甚大被害です。



紋屋は、2階部分と4階部分とがありますが、

2階部分の屋根が8割吹き飛びました。骨組みごと全部飛んだのです。


奥に派遣社員や私達が休憩している建物がありますが、

そちらの屋根の一部も派手に吹き飛びました。


また、一部の社員が住んでいる寮も、屋根に穴が空いたり、

水道管が破裂したり、壁に材木が突き刺さったりと目を覆うばかりです。


一時は電話もネットも繋がらず、飛んだ屋根の残骸が幾重にも重なり、

駐車場や近所の畑、近所の家の壁などに突き刺さりました。

電線が低く垂れ下がり、全館埃だらけにもなりました。


前日はお客様も数組お越しになっており、

お怪我なかったことだけが不幸中の幸いでした。



範囲が広いことと、吹き飛ばされたものの量が多いために、

片付けも時間がかかりました。


一番困ったことは、ネットや電話が通じなかったこと。

そして、次の台風が近づいているのに、地域全体で被害が出ているので

工事屋さんが忙しく、すぐには来られなかったこと。

修理工事が間に合わないので、せっかくご予約いただいている一部の

お客様にお断りせざるを得なかったこと。



     紋屋の屋根が吹き飛んだので被害が出たと、

     近所の人たちが円陣を組んで迫ってきました。

     屋根を飛ばしたのは、紋屋ではなく台風ですし、

     法律上補修をする義務はありません。

     紋屋が独自に工事をしてご迷惑をお掛けしたのとは違います。

     本来は文句を言われる筋あいものものではありません。


     しかし、この地域で看板を背負って商売している為、

     法律上の話だけでは通じません。

     たまたま社長がいない時にご近所の方々が集まってしまい、

     寄ってたかって文句を言われ、

     大変なストレスを私は受けることとなりました。



台風18号の襲来が6日の朝。

8日にやっと足場が組まれ、9日から工事が始まりましたが、

完全に工事が終了するまでは、かなりの日にちがかかるそうです。

客室の屋根部分は、骨組みごと飛ばされたので、

材料自体がやってくるのは15日という遅さです。


     そして、19号がまたしても同じコースでやってきて、

     屋根のない紋屋を襲いました。


雨が降る前に男性スタッフたちが畳を上げ、ふすまや障子を取り除き、

雨が落ちてこない場所まで運びました。部屋の備品や布団まで全部です。

そして、ビニールシートを2階と1階に敷き詰めて、

雨受けを置き、たまったら捨てる。

はねて飛んだ雨水をモップで吸って絞る作業を夜遅くまで行いました。


     今までにもいろんな試練を経験してきましたが、

     本当に紋屋が壊れてしまうのではないかと。

     建物は修復しても、しばらく休館が続く為、

     売上を考えると心配はつきません。



幸い19号の被害は、最小限にとどまりました。

不幸中の幸い。助かりました。有り難いと思わなければいけません。

ともかく男性スッタフたちが、たくさんの力仕事など、

本当に頑張ってくれました。本当に感謝の上にも感謝です。



どうして自然災害というものが起きるのか、

人間の理不尽な行動に対する浄化だと言われていますが、

大島の土砂災害も、御嶽山の噴火も、広島の土砂災害も、

東日本大震災も明日は我が身。

一瞬にして、自分の家族や家や仕事が奪われることは、

あり得ることだと肌で実感しました。


今回、私達のストレスレベルは頂点に達しましたが、

今のところなんとか体は無事。

七転び八起き、何があってもまた再生するしかないのです。

なんとかみんなで力を合わせ、耐え忍び頑張らなくては。



少し前の御嶽山の噴火。

本当に亡くなられた方々が過酷な状況で亡くなられたことが想像でき、

胸が苦しくなりました。

私も足がまだ元気だった頃は、(低山しか登りませんでしたけど)

それでも、結構怖い思いをしました。


山登りは常に危険と隣り合わせ。

軽い気持ちで行けば、怪我をしたり道に迷ったり、

狩猟の弾に当たりそうになったり、雷に打たれそうになったり、

蛇や野生のシカに出くわしたりとスリル満点です。


普通のハイキング程度でもこれだけの危険があるのですから、

本格的な山登りの場合は、尚更危険がいっぱい。

やはり火山には登らないことが一番だろうと思います。


信仰登山と言いますが、

今人気の富士山もいつ噴火が起きてもおかしくない状態だそうです。

自分の身は自分で守るしかないのです。


「どうして、こんなに危険なところを観光地として誘致するのか」という

批判もあるそうですが、

火山の周りにはきれいな湖や素晴らしい景色が広がっています。

それを拠点に観光施設も集まっている。

それをみんな承知で出かけているのです。何が起きても自己責任。

自宅にいても大地震が発生するかもしれません。仕方がないことです。



     何でも人のせいにするのではなく、

     自分で決めて自分で責任を取るしかないのです。


地震は予知できないそうですが、

いつ何時発生しても極力落ち着いて行動できるように、

普段から考えておくことが大事ですよね。



ここ数日の台風災害で、いつも元気な姑はストレスでダウン。

私もあまり調子は良くないです。


     大変な時こそ元気出して行かなければなりません。

     無理してでも笑おうとしています。

     お電話くださるお客様、フェイスブックのお友達、

     心優しい皆様に感謝します。



天災は忘れた頃にやってくると言われていますが、

最近は忘れてなくてもやってきます。

どんな危険もいつも隣り合わせ。


毎日を大事にしましょう。




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 著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
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   発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆

家内のメルマガは、1999年10月より配信を始めたので15年経過した。

16年目に突入したのだが、その16年目の第一号が台風被害について.....。

もう少し明るい話題でスタートしたかったねぇ〜(^^;)

                           (by aruji)