プレスリリース

平成20年12月25日

南房総民宿の新スタイル「家族時間の宿」始動

南房総市では、低迷する宿泊産業の活性化を図るため、南房総の民宿の魅力を掘り起こしと、お客さまに安心な宿のサービスを提供する『家族時間の宿』をスタートさせる。

年明け1月から厳選された21軒のモデル宿が、実際にお客様の受入れを開始する。今年6月から公募、取材、ヒアリングを経て、厳選された宿の経営者や行政などが南房総の新たな集客の核として、また南房総の民宿ブランドを築いていこうとする取り組み。

今年9月から4回にわたり参加宿による全体会議を重ね、お客さまに一定水準の宿のサービスを約束する「家族時間の宿宣言」を全宿共通のサービス項目と位置づけた。安心してご予約、おくつろぎの空間、できる限り地元食、何気ない気配り、納得して民宿体験の5つの約束を宣言し、お客さまへの安心感と満足感を提供できるように心がける。

全国的に低迷する宿泊産業を再生する突破口として、南房総エリアの“元気な民宿”を創出し、宿泊産業全体の底上げとサービスの高品質化を目指すため、昨年度から準備を進めてきた。南房総の強みである豊富な自然、農漁業体験、バラエティに富んだ料理など、民宿ならではの楽しみ方・過ごし方を掘り起こす。

21軒のモデル宿は、自家製野菜や自家製米、旬の地魚など、半農半漁の経営スタイルならではの民宿料理や、民宿の顔である女将さんの接客、オーシャンビューを楽しむことが出来る部屋など、今までの均一的な情報発信から民宿経営の“こだわり”や立地条件の良さなど、新たな民宿の魅力を発信する。

また、宿の品質を落とさないように、実際に訪れたお客様からの声をフィードバックするチェック機能を持たせて、継続した民宿経営のサービス向上にもつなげていきたい考え。来年度以降は、参加宿を増やし、南房総エリア全体の民宿の底上げを図る。

今後、「家族時間の宿」のホームページや「宿ガイドブック」、旅行雑誌などへの掲載記事を通じて、集客を図る。また、旅行会社とタイアップで南房総の農漁業体験をパッケージにした旅行商品を造成。1月に催行予定。現在、観光会社HP,チラシなどで参加者募集中。

この事業は、地域ぐるみで新たな集客モデルに取組む地域を支援する経済産業省の「広域・総合観光集客サービス支援事業」を活用したもので、今年で2年目。戦略的ターゲットを「家族とその時間」に設定し、南房総の強みである豊富な食と自然を生かした“民宿再生”と“継続した事業推進体制づくり”を事業の柱に据え、宿泊客増加に向けた事業化モデルを構築するのがねらい。

今年は、“家族時間の宿”開発・研究事業のほか、地場産品のブランド化を図る素材調査、道の駅を起点とした地場産品の販路拡大を図る流通システムの開発、これらの事業を継続的に行う事業推進体制の研究など、地域ぐるみでの集客モデルの構築を目指している。