プレスリリース

過去リスト
2008年12月25日
南房総民宿の新スタイル「家族時間の宿」始動
平成21年1月26日

冬の味覚と農漁業体験満載の旅を楽しむ

新しい民宿スタイルを目指した家族時間の宿と農漁業体験を組み合わせたツアー商品が1月24日〜25日の1泊2日の行程で行われ、首都圏から37名のお客様が訪れました。

経済産業省の広域・総合観光集客サービス支援事業を活用し、「家族でゆったり、のんびり暮らすよう泊まる」をテーマにして、受入れを開始した家族時間の宿。この宿の取り組みを昨年10月に、(株)農協観光首都圏グリーンツーリズム支店へ提案したこと契機に、家族時間の宿と南房総の農漁業体験を組み合わせたツアー商品を造成することができた。

12月からツアー参加者を募集したところ、37名のお客様が申し込み。お子様連れのご家族やご夫婦、グループなど、幅広い年齢層の方が1泊2日の旅を楽しんだ。

南房総市では、地域ぐるみで地産地消を推進しようと、千倉漁協では獲る漁業から育てる漁業へと変化する漁業現場をはじめ、農産物を育てる農家さんの話を交えた収穫体験、地場産品を豊富に使った田舎料理バイキングや民宿料理など、産地ならではの豊富な「食」の魅力を存分に味わう企画に仕上げた。

田舎料理バイキング(自然の宿くすの木)1日目は、自然の宿くすの木での田舎料理バイキング。北見和美所長から施設が誕生した生い立ちと歓迎のあいさつでお客様をお出迎え。その後、南房総産の食材をふんだんに使った田舎料理がずらりと並んだ食事会場で、調理を担当する黒川操さんから「今が旬の地元で収穫したふきのとうを天ぷらにしてご用意しました」との説明に、お客さまは「ワー」と感銘。そのほか、近所のお団子名人が作った団子やキンセンカの天ぷら、にんじんやしいたけなどの煮物など、およそ20種類の田舎料理の味を堪能していただいた。また、一昔前の学校の雰囲気を漂わす講堂や、施設名にも使われている周囲12mの巨木「くすのき」など見学した。

次に露地花畑のライトアップを実施中の平磯地区花畑でひと足早い春の風景を楽しみ、1日目のメーンとなる房州ちくら漁協蓄養場で漁業体験。伊勢えびについて説明する堀江組合長蓄養場では、アワビや伊勢エビを育てる現場で、房州ちくら漁業協同組合の石井誠一課長(事業部蓄養殖課)や千倉町民宿組合の堀江洋一組合長がガイド役となり、南房総市千倉町の漁業現場での様子を学んだり、育てる現場で実際にアワビや伊勢えびに触れたり、滅多に見ることができないアワビの稚魚を育てる現場の見学、漁業で生活を支える生の声に耳を傾けたりと、漁業の現場を肌で感じていただいた。

また、暗いところを好むアワビの習性を活かしたあわびレースや「日本のあわびの種類は約何十種類あるか?」「あわびは何年くらい生きられるか?」などのあわびクイズを通して、アワビの知識を楽しく学んでいただく企画の工夫も好評だった。

漁業体験が終わった後は、道の駅ちくら・潮風王国で休憩し、一路家族時間の宿へ。疲れた身体と空腹を民宿料理で満たした後は、特別メニュー「夜の磯遊び」へ。冷たい風が吹く寒さも吹き飛ばすほど、童心に返ったかのように懐中電灯を片手に地元ガイドさんと一緒に夜の磯で、生態観察を楽しんだ。ヤドカリ、海藻などを観察しながら、ガイドが説明を加えた。最後にウミホタルが青白い光を放つ幻想的な光のショーを楽しんだ。普段体験することのできないひとときに「本当に楽しかった!」「準備してくれた皆さん、本当にありがとう」と大喜びしていただいた。

2日目は、民宿を離れ、白子の定置網船から次々と魚が漁港の荷捌き場に運ばれる様子を見学。イワシやイカなどが定置網船から運ばれる緊張感のある漁業現場に、皆さん目を凝らしていた。漁協の方も大きな魚が運ばれると、お客様に見えるようにサービス。漁港で働くスタッフの臨場感と緊張感に加え、豊富な千葉の外房の食の魅力を感じていただいた。

食用ナバナ摘み(富浦)その後、みかん狩りやレモン狩り、レタスの収穫体験、食用ナバナ摘みなどの「農」に身近に感じる体験を楽しんだ。特に、今回初めてツアー企画として受け入れた「レタスの収穫体験」では、丸山の山田一洋さんがレタス栽培の現状を説明したあと、農家さんの生産現場で農家さながらのレタス収穫を体験した。また、食用ナバナ摘みでは1泊2日の食事の際に、随所で提供された素材の一つ。袋片手に夢中になって旬の野菜の収穫を楽しんでいただいた。

1泊2日の旅に参加されたお客さまは、「田舎料理バイキングが一番良かった!旬の味覚が満載で美味しかったです!」「夜の磯遊びが印象的だった。なかなか体験できない企画で楽しかった」と、南房総の豊富な食と農漁業、そして民宿でのひとときを十分に満喫していただいた様子。今後も地域ぐるみでお客様を迎えるプランづくりを通して、集客を図っていきたい。